专利摘要:
光触媒自浄性皮膜で被覆した航空機空力表面(32)は、昆虫及びその他の有機汚染物を洗い落とす必要性を低下させる。有機汚染物による層流プロフィール内の乱流が減少し、それによってドラッグが低下することにより性能を向上させる。光触媒自浄性皮膜は、酸化チタンのナノ粒子を含み、かつゾル−ゲル法を使用して施工することができる。
公开号:JP2011507763A
申请号:JP2010540689
申请日:2008-11-13
公开日:2011-03-10
发明作者:ラボリー,ダニエル・ジャン−ルイス
申请人:ゼネラル・エレクトリック・カンパニイGeneral Electric Company;
IPC主号:B64C21-10
专利说明:

[0001] 本発明は、総括的には自浄式空力表面に関し、より具体的には、皮膜を使用して自浄式空力表面を構成する方法に関する。]
背景技術

[0002] 航空機の空力表面は、低高度飛行時(つまり、離陸及び着陸時)に昆虫の衝突を受ける。これらの空力表面に対する昆虫の衝突により、航空機ドラッグ及び層流から乱流への境界層遷移のような性能低下が生じる。]
[0003] 航空機の一部の空力表面は、前縁部から後縁部に向かって延びる拡大層流領域を構成するように設計される。最終的には、層流境界層は、乱流境界層に遷移(移行)する。空力的ドラッグ(抵抗)は、層流領域において減少する。従って、後縁部に向かって可能な限り層流領域を拡大することが望ましい。]
[0004] しかしながら、望ましい層流領域内における昆虫のような表面汚染物が、層流を乱しかつ汚染物の後方にV字形乱流を発生させる。最新の航空機技術は、航空機空力表面を定期的に洗浄してそれら表面の性能を維持することを必要としている。]
先行技術

[0005] 米国特許出願公開第2007/190308号明細書]
発明が解決しようとする課題

[0006] 従って、空力表面上の空気流の乱れを減少させる自浄式表面を有するようにして、費用のかかる航空機の洗浄の必要性を低下させることが望ましい。]
課題を解決するための手段

[0007] 上述の必要性は、例示的な方法によって満たすことができ、本方法は、航空機の外部空力表面を構成するステップと、外部空力表面の少なくとも一部分を光触媒賦活自浄性皮膜で被覆することによって該表面への有機汚染物の付着による層流の乱れを減少させるステップとを含む。]
[0008] 例示的な実施形態では、物品は、外部空力表面を有する構造を含み、その構造の所定の特性は、少なくとも部分的に空力表面の少なくとも一部分での層流の程度により決まる。本物品は、空力表面上に光触媒自浄性皮膜を含む。皮膜は、外部表面上の有機汚染物が層流に対して、従って所定の特性に対して与える悪影響を減少させるのに有効である。]
[0009] 本発明は、本明細書と共に提出した特許請求の範囲において具体的に指摘しかつ明確に特許請求している。しかしながら、本発明は、添付図面の図と関連させてなした以下の説明を参照することによって最も良く理解することができる。]
図面の簡単な説明

[0010] 外部空力表面を有する例示的な航空機構造の概略図。
表面汚染物によって生じた空力表面上の空気流の乱れの概略図。
光触媒自浄性皮膜を備えた航空機構造の部分概略断面図。]
実施例

[0011] 様々な図全体にわたって同じ参照符号が同様の要素を表している図面を参照すると、図1は、例示的な航空機構造10を示す。この例示的な航空機構造10は、簡単にするために一体形構造として示した、入口、ファンカウル及び逆推力装置を含むナセル構造12とすることができる。例示的な航空機構造は、ファン構造14(例えば、ファンブレード、ファンスピナ組立体など)を含むことができる。例示的な実施形態では、航空機構造は、航空機機体構造、例えば胴部、ウィング部又はテール部(図示せず)を含む。ナセルにおいて、空気流の圧力分布は、主として前縁部及び後縁部領域並びに外表面の外形によって影響される。ナセルの要素のあらゆる外形における変化は、該ナセルの外表面上の圧力分布全体に影響を与える。同様に、ウィング又はあらゆるその他の空力表面上において、あらゆる外形における変化は、構造体上の圧力分布に影響を与える。] 図1
[0012] ナセルは典型的にはガスタービンエンジンのような航空機エンジンを収納する環状部材である。ナセルの入口15は、外表面16及び内向き表面18を含む。外表面16及び内向き表面18は一般に、これら表面の少なくとも一部分で層流に適応している。「層流」というのは、外部表面付近の境界層において、空気が平行な層として流れることを意味している。「層流に適応した表面」というのは、層流を促進するように設計された表面を意味している。その如何なる境界層剥離もない状態で表面圧力分布により空力表面上に層流境界層が促進されている場合には、空力的ドラッグが低下することは、当業者には公知である。表面16及び18に加えて、航空機は、層流に適応しているその他の外部表面、つまり空気流に露出した表面を含む。例えば、その他のそのような外部表面が、ウィング部、テール部、胴部及びファン構造上に設けられる。]
[0013] 空力表面に沿った境界層が層流から乱流に移行している場合には、ドラッグが増加した値を示すこともまた当業者には公知である。従って、層流を最大にし、乱流の程度を減少させかつ境界層剥離を回避することが望ましい。]
[0014] 図2は、内向き表面18のような外部表面上に汚染物20を有する入口15を示す。汚染物20は、表面外形を変化させ、従って望ましい層流領域内に崩壊を引起しかつ汚染部20の背後にV字形乱流22を形成する。汚染物20は、外部表面上に付着した昆虫又はその他の有機汚染物である可能性がある。内向き表面18は、特に最適ファン性能を得るためにファン構造に向けて層流を促進するように設計される。従って、入口15を通る空気流内の崩壊を減少させることが望ましい。] 図2
[0015] 図3は、外部表面40の少なくとも一部分上に皮膜32を有する航空機構造30を示す。例示的な実施形態では、皮膜32は、光触媒自浄性皮膜として知られている。皮膜32は、適切な放射線(例えば、太陽光)に曝された時に水分子を破壊しかつヒドロキシルラジカルを形成する。ヒドロキシルラジカルは、雨のような水分に曝された時に、有機汚染物を攻撃して表面自浄作用を行なう。例示的な実施形態では、かかる皮膜は酸化チタンのナノサイズ粒子を含む。] 図3
[0016] 自浄作用における有機汚染物の破壊及び除去により、内向き表面18を含む航空機外部空力表面の費用がかかる洗浄の必要性が低下する。皮膜の自浄能力はまた、有機汚染物によって生じる層流内の乱れ(乱流)を減少させる。]
[0017] 皮膜32は、熱分解法(つまり、液体熱分解、粉体熱分解)、化学蒸着法、ゾル−ゲル法、浸漬法、セル被覆法、真空法(反応性又は非反応性陰極スパッタ法)などによって形成することができる。皮膜32はまた、薄膜(フィルム)として施工することができる。皮膜32は、酸化ケイ素、酸化スズ、酸化ジルコン及び酸化アルミニウムのようなその他のタイプの無機材料を含んでいてもよい。皮膜32は、層状構造を含むことができる。]
[0018] 従って、外部空力表面の少なくとも一部分を被覆することにより、該外部空力表面への有機汚染物の付着による層流の乱れを減少させて、それによって空力的構造の性能が高められる。]
[0019] 本明細書は最良の形態を含む実施例を使用して、本発明を開示し、また当業者が本発明を製作しかつ使用することを可能にする。本発明の特許性がある技術的範囲は、特許請求の範囲によって定まり、また当業者が想到するその他の実施例を含むことができる。そのようなその他の実施例は、それらが特許請求の範囲の文言と相違しない構造的要素を有するか又はそれらが特許請求の範囲の文言と本質的でない相違を有する均等な構造的要素を含む場合には、特許請求の範囲の技術的範囲内に属することを意図している。]
[0020] 10航空機構造
12ナセル構造
14ファン構造
15 入口
16外表面
18内向き表面
20汚染物
22 V字形乱流
30航空機表面
32皮膜
40 外部表面]
权利要求:

請求項1
層流に適応した航空機の外部空力表面を構成するステップと、外部空力表面の少なくとも一部分を光触媒賦活自浄性皮膜で被覆して、該皮膜が、該外部表面への有機汚染物の付着によって生じる該外部表面での層流の乱れを減少させるように作用せしめるステップとを含む方法。
請求項2
前記空力表面への有機汚染物の付着が、航空機の低高度飛行時における昆虫との接触を含む、請求項1記載の方法。
請求項3
前記空力表面が、入口、ファンカウル及び逆推力装置から選択される少なくとも1つのナセル構造に設けられる、請求項1記載の方法。
請求項4
前記選択ナセル構造が入口である、請求項3記載の方法。
請求項5
前記外部空力表面の少なくとも一部分を被覆するステップが、ナセル入口の内向き表面を被覆するステップを含む、請求項1記載の方法。
請求項6
前記空力表面が、ウィング部、テール部及び胴部から選択される少なくとも1つの航空機機体構造に設けられる、請求項1記載の方法。
請求項7
前記空力表面が、ファンスピナ組立体及びファンブレードから選択される少なくとも1つのファン構造に設けられる、請求項1記載の方法。
請求項8
前記空力表面を被覆するステップが、ゾル−ゲル法を使用して皮膜を形成するステップを含む、請求項1記載の方法。
請求項9
外部空力表面を有する航空機構造であってその空力的ドラッグが該空力表面の少なくとも一部分での層流の程度により少なくとも部分的に決まる航空機構造と、外部空力表面の一部分に設けられかつ該外部空力表面への有機汚染物の付着によって生じる空力的ドラッグを減少させるのに有効な光触媒自浄性皮膜とを含む物品。
請求項10
前記空力表面が、入口、ファンカウル及び逆推力装置から選択される少なくとも1つのナセル構造に設けられる、請求項9記載の物品。
請求項11
前記選択ナセル構造が入口である、請求項10記載の物品。
請求項12
前記入口がファン構造に向けて層流を促進する内向き表面を含み、内向き表面の少なくとも一部分が光触媒自浄性皮膜で被覆される、請求項11記載の物品。
請求項13
前記空力表面が、ウィング部、テール部及び胴部から選択される少なくとも1つの航空機機体構造に設けられる、請求項9記載の物品。
請求項14
前記空力表面が、ファンスピナ組立体及びファンブレードから選択される少なくとも1つのファン構造に設けられる、請求項9記載の物品。
請求項15
前記有機汚染物が昆虫である、請求項9記載の物品。
請求項16
前記皮膜が酸化チタンを含む、請求項9記載の物品。
請求項17
前記皮膜がゾル−ゲル法で設けられる、請求項9記載の物品。
請求項18
前記皮膜が薄膜として設けられる、請求項9記載の物品。
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同族专利:
公开号 | 公开日
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WO2009085418A1|2009-07-09|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
2012-02-07| A300| Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20120207 |
优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
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